映画 『君の名は。』

《ものがたり》
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。

一方、東京で暮らす男子高校生、瀧(たき)も、奇妙な夢を見た。
行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
二人は気付く。



映画 『君の名は。』


前作 『言の葉の庭』 で、光と影、特に水の描写に魅了されてしまったボクとしては、やはりどうしても見たいと思っていた作品でした。
そして今、見終わった感想は、やはり “絵が素晴らしい” ということ。
期待を裏切らず、もうホント、この絵を見られただけで十分と言えるものでした。

戦後、平和国家になり経済成長と核家族化の進行に伴って、生と死の存在が生活の中から疎遠になりつつあったのだろうと思いますが、そんな中で発生した阪神淡路と東日本の大震災は、今の全ての日本人の心に悲惨な過去として影を落とし、ここ数年で新たな死生観みたいなものを植え付けたのだとボクは思っています。

そんな共通の感覚を呼び起こさせつつ、スマホという今どきのつながりや連絡は取り合えなくても強く想い合うつながりなどを織り交ぜて、綴られる物語がどこかせつなく感じられます。

え? なに?
ところどころで沸いた疑問が解決されないまま話が進み展開が読みづらくなるところがありますが、それでも引き込まれたまま離れずについていけるのは、既視感のある風景という背景の絵の美しさがあるからなのでしょう。
絵がつないで、物語は小気味好く進んでいきます。
作中、襖や電車の扉など、敷居やドアレール上から開かれたり閉じられたりする扉を見つめるカットが何回か出てきますが、そういう視点も目新しいものでした。
せつない気持ちに包まれながらも、とにかく絵のきれいさに感心して、また見たいと強く思った作品でした。



映画を見た人たちが、 “聖地巡礼” と称して舞台のモデルとなった実際のロケ地を訪れるのが、ひとつのブームになっているのだそうです。
そういう楽しみ方、共感の仕方もあるのですね。
試しに、ボクも都内のスポット一か所にだけ行ってみました。

「君の名は。」聖地巡礼

「君の名は。」聖地巡礼

作品を見た人には「ああ、あのシーンね」とすぐわかる場所です。


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