映画 『サウスポー』

《ものがたり》
誰もが認める無敗の世界ライトヘビー級王者、ビリー・‘ザ・グレート’・ホープは、ボクシングの聖地マディソン・スクエア・ガーデンで行われた試合で強烈な右で逆転KOを決め、脚光を浴びていた。彼の武器は怒りをエネルギーにする過激なスタイルだが、妻と娘の心配は絶えない。そして、その怒りが引き金となり、最愛の妻の死を招いてしまう。悲しみに暮れ自暴自棄な生活を送るビリーは、ボクシングにも力が入らず世界チャンピオンの称号を失い、信頼していた仲間、そして娘まで失ってしまう。もはや何もない。明日の生活にさえ困るどん底の境遇の中、ビリーは第一線を退き古いジムを営むティックに救いの手を求める。彼は、無敗を誇った自分を唯一苦しめたボクサーを育てたトレーナーだった。

 「お前にはしばらくグローブを握らせない」「お前の短気は命取りだ」「ボクシングはチェスのようなものだ」ボロボロの元チャンプ、ビリーへのティックの罵詈雑言。しかしその言葉には再生のための鍵が隠されていた。やがてビリーは、過去の自分とひたむきに向き合うことで、闇の中に光を見出していく。「娘を取り戻したい」ビリーはプライドも名声もかなぐり捨て、父として、ボクサーとして最愛の娘のために自分を変え、再びリングに上ることを決意する。そして、ティックは復活のための秘策をビリーに授けるのだった…。



映画 『サウスポー』


ロードショーを一週間後に控えた先週、一本の作品の試写会に行ってきました。

話の展開や結末にひねりやどんでん返しなどは一切なく、今どきの作品らしくないなぁと感じたのは、元を正せば1930年代に作られた映画のリメイクであるからということなのでしょうか。
しかし、だからといってこの作品の魅力が欠けるなどということはありません。
むしろ、それでも強く心を打たれてしまうのは、今一度この物語を映画にしてみようと取り組んだ人たちの熱意や苦労などが伝わってくるからなのでしょう。

不意の一瞬に起きたできごとで、人生が大きく暗転してしまった主人公、ビリー・ホープ。
そこから彼が選んだ道が、果たして正しかったのかどうかはわかりません。
ただ、とにかくどん底から抜け出すために自らが信じる望みに向かってもがく彼の姿と、そんな彼を時に突き放すも常に見守りいつの日か社会的に更生することを願う周囲の人々の温かさがていねいに描かれた作品でした。

ボクシングの試合のシーンは、結果は読めてしまってもなお力が入って手に汗握ってしまいます。
元世界チャンピオンを演じるために実際にトレーニングを積んでボクサーとしての身体を作り込んだジェイク・ギレンホールの意気込みにも圧倒されます。もがく男の姿が、みごとでした。
自身もボクサーだったという監督が作ってみたかった作品を完成させたのだと、しみじみ思う作品でした。



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