大晦日の京都を歩く…その2

この大晦日の京都は、寒くなくとても穏やかな昼下がりでした。
まずは賑わいから。錦小路通の錦市場商店街を歩きます。...

ここからのつづき


大晦日、昼下がりの京都。
錦天満宮から新京極商店街を北に100mとちょっと歩いて、今度は恩と礼に触れます。

蛸薬師堂 永福寺

蛸薬師堂 永福寺

“蛸薬師堂 永福寺” として親しまれる、浄瑠璃山 永福寺。
そのむかし、この寺の僧が、重い病に苦しむ母が「タコが食べたい」と言ったことに、僧としての禁を破り市場でタコを買い求めたところ、それを町の人々に咎められたのだそうです。
そこで僧は薬師如来に一心に祈ったところ、タコは光を放つ法華経の巻物、八巻に変化して、その威光で母の病がすっかり癒えて元気になったとのことから、「蛸薬師さん」と信仰をさらに集めることになったのだそうです。

祈祷大根炊き

境内の奥の方から若い僧侶がふたりがかりで運んできた大きな鍋。

祈祷大根炊き

祈祷大根炊き

フタを開ければ、中にはたくさんの大根とお揚げ。
大晦日には、大根の炊き出しが行なわれていて、辺りには湯気とお出汁の好い香りが漂います。

祈祷大根炊き

「大晦日だけこうして振舞っているんですか?」
「皆さん、来てくださいますからね」

祈祷大根炊き

訊けば、大晦日は一日でこの鍋に16杯、炊くのだそうです。
看板には「ゆく年一年への感謝と来る年の除災招福を願って…」といったことが書かれていますが、おかみさんのひとことにはちょっと目からウロコの思いがしました。

ボクたち一般庶民は、ふだんは熱心でもなんでもないのに、寺社に詣でると僅かばかりの財施で欲張りなほど大きな願い事を懇願しています。
神や仏にしてみれば、正直なところ「お前なぁ…」って言いたくなるような割の合わなさ加減なのだろうと思います。
にもかかわらず、おかみさんの「皆さん、来てくださいますからね」というひとこと。

蛸薬師堂 永福寺 祈祷大根炊き

狭い境内に置かれた長椅子に腰を下ろして、大根をありがたくいただきます。

蛸薬師堂 永福寺 祈祷大根炊き

その向こうに、そこかしこに貼りだされたわかりやすいお言葉。
身も心も温かくなります。

蛸薬師堂 永福寺

蛸薬師堂 永福寺

参拝者が気軽に書き込めるコーナーも設けられています。
皆さん、絵心あるなぁ…。

蛸薬師堂 永福寺


赤い幟が立ち並ぶ風景は、なんだか気分を盛り上げてくれますね。
雅とはまた違う華やかさが感じられました。

蛸薬師堂 永福寺

蛸薬師堂 永福寺

《つづく》


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Re: 焼酎学生さま

親孝行の逸話が、いいですよね。
敷居が高くない印象で、京都の寺社の中では最も庶民的な空気を感じるところが気に入っています。

No title

「蛸薬師」。聞き覚えあり、お詣りした記憶もかすかに有ります。でも、なぜ「蛸」薬師なのかは今わかりました。
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