「えだきん屋台村」を見に行く

横浜市北部の都筑区。
最寄りの2つの駅からは、どちらも直線距離で1.5kmほど。
歩けば丘越えか谷越えで20数分。バスに乗れば停留所4区間ほど。
しかもその停留所からも歩いて5分ほどかかる丘の上の住宅街の真ん中に、一本の遊歩道をはさんで両側に30軒ほどの店舗が並び小さな商店街を形成しています。

荏田南近隣センター商店街

北西から南東に続く200mほどの直線とその南東端にある広場から南へ50mほどのわずか250mほどのホントに小さな商店街には、神奈川県内では多店舗展開しているドラッグストアが一店舗ある以外は、有名なファーストフード店もなければ、コンビニエンスストアもありません。
全国展開をしている見慣れたブランドを見かけないだけでなく、金融機関もなければ、パチンコ屋やゲームセンターなどもありません。
その一方で、酒屋や米屋といった、最近では路面店としてなかなか見なくなったお店が並んでいたりするところは、今年で30周年を迎えるという歴史を感じる一面でもあります。

そんな「荏田南近隣センター商店街」、通称 “えだきん商店街” で、毎月一回開催される「えだきん屋台村」が開かれているというので、昨日の日曜日に出かけてみました。

えだきん屋台村
えだきん屋台村
えだきん屋台村


瀟洒な住宅が建ち並ぶ間に花や野菜を育てる近郊農業の農地が点在する住宅街の丘を越えてたどり着いた商店街には、想像していた以上の人たちが集まっていました。
時刻は12時過ぎ、遊歩道に出店した “屋台” は、ざっとみたところ、フリーマーケットのような出店ではなく、もともと並んでいるお店の出張店舗か特集店舗といったところ。あとで聞いた話では、商店街の店舗ではないものの近くに店を構える商店の出店というのもあったようです。
そんな “屋台” が25店舗。
昼をまわって、横浜金沢漁港直送の海産物や乾物、地元横浜で採れた農産物などはことごとく売り切れになっておりました。

えだきん屋台村

えだきん屋台村


その一方で、昼を過ぎて今が活況を呈するのは、やきとりややきそば。
ボクも、地元の交通安全のキャラクターを模った「都筑まもる君焼き」をひとつ。

都筑まもる君焼き 都筑まもる君焼き
都筑まもる君焼き
焦げすぎだよぉ…


緑豊かな住宅街の真ん中。
遊歩道ゆえにクルマが入ってくることはありませんが、翻って考えればクルマでやってくる客もいない、完全に徒歩圏だけを商圏と考えた商店街だけに、「近隣センター商店街」などという名が付けられているのでしょう。

2年ほど前までは、人通りもほとんどないような、いわゆるシャッター商店街だったようです。
商店だけが軒を並べているわけではなく、中には団地やマンションのエントランスがはさまり、またいくつかの開業医もならんでいるので、商店街の賑わいには若干水を差したような状態でもあったのです。

そんな場所にたどり着いたひとりの若い青年が、なぜか「この商店街だ」と思って、花屋を開業しました。
花屋に卸す花卉(かき)関連業者でのアルバイトの経験はあるものの、花屋の経験もなかったそうですが、とにかく開店。
人通りの少ない商店街といえども、新しくできた花屋には多少なりとも来客があり、住宅街に取り囲まれた立地での需要は感じられたのだそうです。
若き店長は長い時間を隣の喫茶店で過ごし、PCの画面を見ながらあれこれ考えたのだそうです。

そこで思いついたのが、この「えだきん屋台村」。
商店街に参加する各店舗から参加者を募り、遊歩道にはポスター代わりにチラシを貼りだすだけでなく、なぜかもともとあったという超ゆるキャラの “えだきん” を前面に押し出してFacebookの公式ページを立ち上げて情報を全国に発信。
わずかの間に賛同者が増えて、今はとりあえず25店舗の屋台が出店し、これほどの賑わいができるほどになったというお話です。

えだきん屋台村

超 ゆるキャラ 「えだきん」
これが地元の 超 ゆるキャラ 「えだきん」


晴天の昼下がり、静かな住宅街の中からこんなに多くのこどもたちが集まっていることが、まず驚きでした。
そして大人も含めてこの盛況ぶり。
もともと周囲には多くの住宅があるので、有名店などなくとも、アピールさえできれば人は集められる-そんな街おこしを体験したような気分になりました。
横浜市内18区のうち、最も平均年齢の低い「都筑区」。
若い人たちが集って街おこしをする姿は、その区名である「都を筑く」にもつながる力強いイメージがあって、なんとも頼もしいものです。

荏田南近隣センター商店街


もともと雨だった予報が曇りになって、当日は梅雨晴れ。
青い空の下、商店街は元気よく活気に満ちていました。

えだきん屋台村

えだきん屋台村



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Re: 焼酎学生さま

好い雰囲気ですよね。

今全国の商店街で、多かれ少なかれジリ貧状態に頭を悩ませているものと思いますが、こういう地道な努力から“街おこし”というものが成り立っているのだろうと思います。

No title

「えだきん屋台村」いい雰囲気ですねえ。今どき珍しくなったこの風景を創った町の人たち立派です。
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