東京国立近代美術館に「夏の家」を見に行く

今年、開館60周年という東京国立近代美術館(東京・竹橋)。
この夏は所蔵品ギャラリーのリニューアルということで美術館は閉鎖されているのですが、その建物前の広場に東屋風な建物を並べて、ときどきイベントも開催されているというので、昨日の晩、足を運んでみました。

国立近代美術館


皇居・お濠端に建つ東京国立近代美術館。
土曜日の夕方、さすがに9月も中頃です。気温もぐっと抑えられ、ちょうど好い具合の気候でした。
美術館前の広場の西端に、15m四方ほどの芝生の部分があるのですが、東屋はその中に建てられていました。

国立近代美術館 夏の家
国立近代美術館 夏の家

国立近代美術館 夏の家 バードツリー


説明に拠れば、これはインドの建築家集団スタジオ・ムンバイによるプロジェクトで、美術館が開館した60年前には東京でもまだよく見られた“バラック”をキーワードに建てられたとのこと。
終戦直後、身の回りにある廃材を使って、そこに住む人たち自らで作り上げた家が“バラック”。
罹災者による“バラック”の建築は昨年の震災の際にも見られましたが、スタジオ・ムンバイはそうした記憶も含めて、インドの住宅建築とも通じる“バラック”をこの広場に3棟、建てたのだそうです。

建物の素材はインドでは一般的だというチーク材。
屋根や外装のブルーの部分は、キャンバスを貼ってペンキでブルーに塗り、その上から蜜蝋などを使ってつくったワックスが塗られています。
ブルーはインドでもよく使われているというブルーシートの色です。

国立近代美術館 夏の家 国立近代美術館 夏の家
国立近代美術館 夏の家 国立近代美術館 夏の家
国立近代美術館 夏の家


家の中の人と通りすがりの人が会話したり、2階から庭にいる人に声をかけたり、雨宿りや日除けに屋根のような差し掛けの下にすっと入る。
以前は当たり前だったような気がするのに、今は言われてみれば見かけなくなった光景。
そんなことが、エスニックな中にも和風建築も感じられるこの素敵な東屋の周りで自然発生していました。

国立近代美術館 夏の家
国立近代美術館 夏の家


そしてこの日のイベント「お月見会」では、写真家 中村綾緒さんによる作品映像を投影するインスタレーションもおこなわれていました。
プロジェクターを使った、屋外での作品投影。
アウトフォーカスの抽象的な画像が、音もなくつぎつぎとスクリーンに映し出されてきます。
作品をボーッと眺めながら、見えているものについてなにかを考えてみたり、他のことを考えてみたり…。

皇居の森を背景に、心地よい風を感じながら、少しの間のんびりとした時間を過ごしました。

国立近代美術館 開館60周年


東京国立近代美術館開館60周年企画
「夏の家 MOMAT Pavilion designed and built by Studio Mumbai」 は、来年2013年の1月14日(月・祝)まで楽しむことができるそうです。
今度は過ごしやすい日の日中に訪れてみようと思います。


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Re: 焼酎学生さま

おはようございます。
鉄筋コンクリート造りの家にしか住んだことのないボクにとって、縁側や縁台、庇屋根や欄干、床几などが自宅にあったというのは、羨ましい限りです。
ボクは父の実家とその周辺の家々にそういったものがあって子どものころに親しんだ記憶があり、子供ながらに好いなぁと思っておりました。

インドにも縁台や床几はあるようですね。
でも実は、このプロジェクトの会場には縁台や床几はありませんでした。
そう見えたものは、天井からさがった作り付けのブランコだったり、元々この庭にあった腰をかけられるような形状になっている庭石だったりします。
今度は日中(もうちょっとヒトの少ない日)に行ってみて、縁側の感触を楽しんでみたいと思います。

焼酎学生さんも、お近くのホールで公演などがあった際にはぜひ足を運んでみてください。

なつかしい

広い縁側と庇屋根、二階の手すりと欄干、夕涼みに出す床几など、今ではすっかり見られないですね。
僕が子供のころ住んでいた、大阪市内の借家はそうでした。家にあった電気器具は、裸電球照明と大型ラジオと扇風機だけでした。
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