今日は年に一度の人間ドック。
検査メニューのうち最も重要なひとつ、胃の検査のため、昨日の午後9時以降の食事を止められ、今朝からは血液検査のために水分の摂取も止められていました。
空腹かどうかはさておき、熱中症で何人も搬送などというニュースが連日報じられている中での命をかけた “断食断飲”。
ダイエットなどを目的に自ら取り組んでいるものなら“自己責任”ということになるのでしょうけれど、人間ドック受診のための指示で取り組む場合、そのせいで熱中症になってしまったら誰の責任?
…などと余計なことを考えることでも時間をつぶして、いざ受診。
ここまで飲まず食わずでなんとかたどりつき、胃部X線検査(いわゆるバリウム検査)を前に、胃の消化管活動を抑制するスパスモパン(ブスコバン)という名の痛すぎる筋肉注射もされてからようやく出されるのが、胃をふくらます “アペリティフ(食前酒)” としての「炭酸」と、それに続いてメインの「バリウム」。
まあ、受診が仕事上の義務でもありますから、拒むわけではありませんが、昨日の晩以来ひさびさに口にするものがこれらって…。
しかも、「食後は消化のために胃をゆっくり休ませましょう」というふだんの啓蒙活動とは真逆に、白衣の若い女医さんは「右回りで三周してください」「どんどんまわってください」「もう一周回ってください」「ハイ、今度は逆回りで戻りましょう」「あ、そこで止まってください」「もうちょっと左ですね、ハイ」などと、向こうの部屋からマイクを通じて動くことを強制してきます。
検査台に載せられ、傾くばかりでなく、天地が逆になったような体勢で、炭酸ガスで張る胃に、あごを引いてげっぷをこらえつつ、続けられる訓練、じゃなくて検診。
最後に検査台の機械で、みぞおちの下を何度もぐいぐい押されてようやく終了。
白衣の若い女医さんは検査の結果など何も語ることなく、「ハイ、これで全部の検査は終了ですね。扉を出て左の受付で下剤を受け取ってください。お疲れさまでしたぁ」

かくして、“最初の晩餐” と “食後の運動”(しかも口に入れた直後に急激な運動を強いられる強制労働)、そして薄い検査着を一枚まとっただけで過激なポーズを強要される胃のグラビア撮影会が終了。
デザートに、バリウムの排出を促進する下剤が出されて、洗面台でそれを飲み込みながら唇の周りに白いバリウムの残りが付着していないかチェックして、ようやく日常生活への復帰準備が完了です。
年に一度の健康診断、人間ドック。今年も一応、無事に終了しました。
まあ、結果は後日郵送されてくるまでわからないのですが、検査のたびに「どうでした?」と訊いた限りでは、おかげさまで問題なさそう。まずまずですね。
さあ、これからまた一年間、いたわりつつも甘やかさないよう、無理強いせずにでもキチンとずっと働き続けてもらうよう、またこの身体といっしょにやっていくことにしましょう。
時にきつい思いをさせることもあるかも知れないけど、頼んだよ、ボクの身体。
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