来年3月16日 直通運転開始の裏で

2012年7月25日(水) 東京新聞 30面 社会面


長い間、渋谷を中心に工事の続いていた東急東横線と東京メトロ副都心線の直通運転開始が、来年の3月16日(土)に決定したというニュースが、昨日、発表されました。
  東急電鉄からのニュースリリース
  東京メトロからのニュースリリース

横浜と川越や所沢が、いよいよ一本の電車で行けるようになるわけですね。
鉄道ファンにとっては、東京メトロの電車だけでなく、西武線や東武線の電車と東急東横線やみなとみらい線の電車が同じ線路を行き交う姿が見られるようになるのが、なんといっても楽しみです。

乗り入れは、東横線が代官山駅を出て渋谷に向かう間で地下に潜り、明治通りを進んで渋谷駅東口バスターミナルの下に設けられた渋谷駅で副都心線とつながります。
今はJR山手線の頭上を鉄橋で越えていますが、これからは山手線が見える前に地下に入ってしまいます。

渋谷川沿いの東横線の高架線
旧並木橋駅付近を走る東横線


渋谷川沿いの高架線や渋谷駅東口の視覚的シンボル、東横線渋谷駅が3月15日いっぱいで使われなくなって、やがては取り壊されるのでしょう。
便利になる反面、思い出の風景が消えていくのは、致し方のないことだと思います。

一方、利用者にとっては実はとても不便になることもあります。
それは、東京メトロ日比谷線との相互直通運転の終了。
1964年から続いてきたサービスが、発展的解消ではない形で打ち切られることになりました。
マスコミなどでもほとんど取り上げられていませんが、両社としては公表しないわけにもいかないサービスの廃止ですので、上記それぞれのニュースリリースに極めて事務的に、簡素な一文で記されています。

日比谷線直通 北千住 行き サボ
東横線 日比谷線直通用車両 1000系


鉄っちゃんの間では“日比直”(ひびちょく)と呼ばれている、日比谷線との直通運転。
「中目黒」駅から日比谷線に乗り入れて、日比谷線の終点「北千住」駅まで東急の車両が走っています。
1964年8月から開始された乗り入れですが、東急沿線の人口が爆発的に増加し、それに対応すべくわずか5年後の1969年からは日比谷線に乗り入れることのできない大型車両が登場。あっという間にその車両が主力となってしまいました。

-1964年の日比谷線直通車両として登場したのが、この記事で取り上げた 東急7000系。
先般、同じ場所に並ぶ 東急5200系と共に、一般社団法人 日本機械学会 より「機械遺産」に認定されました-


そんな案配で早いうちから東急にとって扱いにくさも持ち合わせていた相互直通運転は、今は東横線で日中1時間に2本、朝晩のラッシュ時間帯は1時間に4本という、もはや頻繁とはいえない本数のサービスに成り下がっています。

反対側の端、「北千住」駅で日比谷線と相互乗り入れをしている東武鉄道も、もはや大型車両が主力になっていて、直通サービスの打ち切りは大型車両に対応できない日比谷線にも原因はあるのだろうと思います。

しかし、そんなこと、利用者のせいでしょうか?
毎日の利用に感謝するどころか、仇で返すようなサービス停止。
華やかに取り上げられた相互乗り入れ開始のニュースの裏に、こんな話が隠されていることも知っておいてほしいと思います。

東京メトロ 日比谷線 03系 (東横線 「学芸大学」駅にて) 東京メトロ 日比谷線 03系 (東横線 「学芸大学」駅にて)


さらば、日比直。


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Re: 焼酎学生さま

文字化けは、どうやらfc2に原因があったようです。
ボクもしばしば悩まされましたが、今は平常に戻っているようです。

東京の相互乗り入れは、毎日の利用客に対しては便利にできていますが、確かに初体験の人たちにはむずかしいようですね。
その原因のひとつに、「私鉄・地下鉄・国鉄(JR)」と3つに分かれた日本の独自性に加えて、東京には「都営地下鉄」と「営団地下鉄(東京メトロ)」とふたつの地下鉄が存在するからだと思います。

ニューヨークやロンドンなど、世界中の大きな都市の鉄道には「地下鉄」と「国鉄」の2つしかなく、運賃も最大で2つにしか分かれていないので、必然的にわかりやすくなっています。

大阪や神戸も、東京とはまた違う仕組みがあって、素人にはわかりにくいものです。
ボクにはなぜか、それもあまりややこしいとは思えないのですが…。

ご免なさい

「ややこしい」コメント投稿直後から、トップ画面の文字化けが正常になりました。
原因は当方にあったのかも…

ややこしい

関西から関東へ引っ越して6年。大東京の地理・交通感覚が、さらには複雑怪奇な相互乗り入れが、さっぱりわかりません。

I.Z.さんのブログ・トップ画面ですが、昨日来文字化けしています。コメント欄へ移ると正常ですが。
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