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映画 『断絶』 『果てなき路』

1960年代の終わりから70年代にかけてのアメリカ。日本ではアメリカン・ニューシネマと呼ばれる、それまでに制作された映画とは異なる作品がつぎつぎと生み出されました。
そんな作品を生み出した監督たちの中にあって、“伝説の映画監督”と呼ばれるモンテ・ヘルマンの代表作と、21年ぶりの新作が今公開中ということで、実は詳しくも何ともないのですが、初日に観てきました。
映画 『断絶』『果てなき路』

映画 『断絶』 『果てなき路』

『俺たちに明日はない』(監督:アーサー・ペン)や『イージー・ライダー』(監督:デニス・ホッパー)、『真夜中のカーボーイ』(監督:ジョン・シュレジンジャー)など、アメリカン・ニューシネマといえば若者が従来からの考え方や体制に抗って行く姿を追った作品が多く、当時まだ子供だったボクたちが見ても、なんだかカッコ好いと感じた映画が多くありました。

そんな中の作品のひとつである、『断絶』
これもまた、日本でも多くのファンを持つ作品でした。
登場人物の過去や背景などの説明はいっさいなく、名前すらも“ザ・ドライバー”、“ザ・メカニック”、“ザ・ガール”に“GTO”といった具合に記号化させて本名(役名)を使わず、55年型シェビーの改造車をただひたすらに走らせる姿を追った、スタイリッシュな映画です。
走ることに全身全霊を傾ける寡黙な“ザ・ドライバー”と、ボディカバーを取り外すようにカウルを外してエンジンルームをのぞき込むと活き活きとチューンアップ作業を続ける“ザ・メカニック”、そしてそのシェビーに転がり込むように乗り込んできてふたりといっしょに旅をするようになる“ザ・ガール”。
そんな彼らをライバルとして、彼らとレースで競う多弁な“GTO”。
西海岸から東に進む彼らの姿をずっと追いながらも、取り立てて大きなヤマ場があったり、華々しいクライマックスに向けて何かがあるわけでもなく、映画はある瞬間に唐突に終わってしまいます。
…地味な映画でした。

つづいて観た 『果てなき路』 は、地方で起きた殺人事件をモチーフにした映画を撮ろうとする監督がある女優に出会って主人公として映画を作っていくという話。
監督は女優と恋に落ちて、男と女、監督と女優、そして役柄上の話といった3つのフェイズの情景が、何の断りもなく重ねられたりフラッシュバックしたりしながら進んでいき、正直なところ、ボクには理解できないまま話が進んでしまった部分や何でそうなっちゃうのかなぁと疑問に思いつつも解決されないまま映画が終わってしまったという部分もありました。
…不可解な映画でした。

しかし、どちらの作品も観ているうちに、監督の商業主義に媚びない姿勢、ウケを狙い興行的に成功させようとすることのない姿勢を感じ始めて、ボクにはとても惹かれる両作品でした。
監督は映像が見せたかったのだろうと考え、バックボーンを固め過ぎる現代の映画やアニメと比べてシンプルすぎるカッコ好さ、細かい背景などの説明は一切省く潔さに、ものすごく好感が持てました。
頭の中で考えていることや心情を、編集することなくそのまま映像にしたような映画でした。

泣かそうとか流行らせようとか、はたまたここはひとつ社会に問題提起をしようとか、そういった伏線の全く感じられない映像。
どちらの作品も、“長いショートショート” です。
スタイリッシュな非日常にしばらくの時間身を置きたいという向きには、なかなか好い映画だと思います。

48年前の日本はこんなだった、こんな良い時代だった…。
そんなことを懇切ていねいに見せてくれる邦画が始まるこの週末。
それと全く対照的な位置に位置する 『断絶』『果てなき路』
ボクならば、前者を観たことはないけれど、絶対後者の2作品を薦めたいですね。
ぜひ、2本立てでどうぞ。

映画 『断絶』 『果てなき路』
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