映画『アバター』

AVATAR


話題の映画『アバター』を見てきました。
ロードショーを前に、“3D”が相当な話題になっていましたが、映画そのものもとても見応えのある作品になっていたとボクは感じました。
こういった壮大なスケールで描かれる作品のことをよく“スペクタクル”映画といいます。
古い作品では、「ベン・ハー」や「十戒」、「アラビアのロレンス」、少し新しいものでは、「グラディエーター」や「レッドクリフ」などもそれに含まれると思います。
3D偏光メガネその“スペクタクル(spectacle)”という言葉には、「壮観」や「光景」と合わせて「メガネ」という意味もあります。
昔からある、いわゆる赤+青のメガネではなく、特殊な偏光メガネをかけて見る、この作品こそ、これぞ“スペクタクル”映画、なのでしょう。
それほどまでに“3D”は前評判通りでした。

ここで“3D”と簡単に言っていますが、より正確を期すならば「3D立体視」と表現した方がいいでしょう。というのも、PCの世界で“3D”というと一般的に三角形や四角形を組み合わせて3次元の立体を表現することで、つまり実写ではないCGであたかも実物かのように見える映像のことを“3D”と呼んでいるからです。
「3D立体視」といえば、画面から飛び出してくるか、あるいは奥に深く広がっているような映像のイメージがありますが、映画館の大きなスクリーンで見るこの作品では、もはやそういった感覚を超えて、シーンによっては自分もそこにいるという臨場感すらありました。
これまでに公開されてきた立体視の映画では、客席に向かってなにかを投げつけてみたり、槍や刀で突こうとしてみたりという、不必要に過剰な演出が盛り込まれたりしていました。しかし、この作品ではそういった演出はほとんど見られず、あくまでストーリーを語る上で最も効果的で不可欠な演出方法という位置づけで、「3D立体視」が利用されています。
暗く深い森が本当に深く見え、戦闘機のコックピットからの映像では自分も搭乗しているような感覚に陥ることができました。また崖の上から見下ろすシーンや空中に垂れ下がる蔓草を手繰るようなシーンでは空中から見下ろすようなアングルが多用されていましたが、地面までの距離が強調されることになって、高所恐怖症の方々には居ても立ってもいられないような恐怖を与えるシーンとなっていました。
そういったシーンでは、これまでの映画では画面のどの場所を見てもカメラのピントが合っているというパンフォーカスが使われていましたが、この映画ではパンフォーカスは使われずに、観客の視点に応じた場所に焦点が合いそれが移動するという、まさに“観客視点”、あるいは“一人称視点”での映像が続きます。従って、緊迫したシーンで画面の隅の方を見たりするとその辺りの映像はピントの合っていない画像になっています。
それらの演出も、観客に集中させるためのものなのでしょう。
とにかく、視覚的情報量過多の160分あまりでした。

その視覚的情報量過多で、もうひとつ語っておかなければならないことがあります。
それは、“3D酔い”のこと。
視覚から得られる情報とそれ以外の感覚から得られる情報に差が出ることによって、非常に気分の悪い状態に陥ることがあります。
この映画の場合は、目の前に広がるシーンはずんずん前進しているのに身体では推進感を全く感じないなどといったギャップから、クルマ酔いに似た気分の悪さが生じます。
3D偏光メガネボクの場合、最初の1時間あたりでもうすっかりヤラれてしまっていて、ストーリーの進展は楽しんでいながらも、それとは全く関係のない脂汗と生あくびが出続け、睡眠は十分に足りていたはずなのになんとか身体が慣れてくるまで何度か眠りに落ちてしまう瞬間がありました。(それってもしかして、気を失っていたということか!?)
「3D立体視」が身体に及ぼす健康面での影響というのは、今まだ研究中とのことですが、“3D酔い”に関してはまだまだ課題が放置されたままと感じました。
かつて白黒が当たり前だった映画が今や全てがカラー化されたように、今後3D立体視が一般的になるのであれば、それはちょっとボクには辛い未来になりそうです。
また、映像を見るための3D偏光メガネは、ふだん使っているの上から装着してみることができるとはいえ、うまく固定されずにずり落ちてしまうことがしばしば。
この辺りも、もう少し研究を進めなければならないところだろうと思います。

ともあれ、かつては夢と言われていたフル3D立体視の映画が2000年代最初の10年の最後に登場し、21世紀最初の10年の最後の年である来年、日本の大手各社から3D立体視の視聴が可能なテレビがつぎつぎ登場するともウワサされています。
逆に言えば、そんなテレビを入手しない限りは、自宅でこの映画を存分に楽しむことはできないというわけです。
間もなくやってくるはずの未来を、一足はやく映画館に体験しに行くことをお薦めしたいと思います。

あ~、なんか今回は、映画のストーリーそのものの感想が少なめでしたね。
あれこれ思うことはいっぱいあったのですが…。
ストーリーの感想を語らせるきっかけをコメント欄にください。
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