8月17日の東武鬼怒川線 上り最終電車

東武鉄道鬼怒川(きぬがわ)線、小佐越(こさごえ)駅。
旅の途中で、特に意図もなく立ち寄ってみました。

1993年に開業した、世界の遺跡・施設をミニチュアで再現したテーマパーク「東武ワールドスクウェア」の最寄駅ですが、夜9時をまわり、さすがに無人駅の状態になっています。



時刻表です。上下線とも、ほとんどの時間帯で1時間に一本ずつ。
浅草と鬼怒川温泉を結び、さらにその奥には会津地方につながる野岩鉄道や元JRの会津線を引き継いだ会津鉄道にまで乗り入れて、都心と会津を結ぶ新しいルートだというのに…。
ふと時計を見ると、上り最終電車、21時39分発「新栃木」行きの到着まで、あと10分。
そこで、駅前でワンコと遊びながら電車を待ってみることにしました。


プラットフォームは島式。
浅草寄りも鬼怒川温泉寄りも単線の線路ですが、この駅で上下線の電車がすれ違えるような構造になっています。
4両編成の電車が停まれるくらいの長さがありますが、雨が避けられる屋根はどうみても1両分しかなく、その屋根の下に置かれたベンチに男性がひとり座って電車の到着を待っています。


やがて駅の向こうの踏切が鳴り始め、電車が到着しました。
白い車体に赤とオレンジのラインが入った、2両編成の6050系電車。
都心では一般的な、窓ガラスに背を向けて座る通勤型の電車ではなく、窓ごとに4人で膝をつき合わせて座るクロスシートが並ぶ長距離用の、古くないこざっぱりとした電車です。


扉が開いてからあまり時間が経たないうちにすぐに扉は閉められ、短い停車時間で電車は出発していきました。
線路際から見上げた車内は、あまり乗客が乗っているようには見えませんでした。
お盆休みの金曜日の晩の、上り電車。まあ、こんな利用率なのでしょう。
終点の新栃木まで行っても、そこからさらに先に進む電車はないようです。

改札付近に貼られた路線図をみると、北は会津の「喜多方」から、都心方面では「北千住」から乗り入れる地下鉄日比谷線で「銀座」や「六本木」から「中目黒」まで、また「曳舟」から乗り入れる地下鉄半蔵門線を経由すると「渋谷」を越えて、東急田園都市線の「二子玉川」から神奈川県にまで線路はつながっていることがわかります。
こんなところで、路線図にボクが通勤で毎日使っている駅名が出ているとは意外でした。
人気テーマパークの最寄駅であり、関東の大手私鉄の駅でもあるので改札口は非接触型ICカード「PASMO」にも対応しています。それなのに、1時間に一本…。
鉄道評論家か誰かが、第三セクター化され分断されたかつての連絡線路を見て、「線路はつながっていてこそ意味がある」と語っていたのをどこかで読んだ記憶がありますが、ここ東武鬼怒川線では、つながっていることにあまり意味を見いだしていないようです。
どんな電車でも、せめて30分に一本、本当なら15分に一本ぐらいの頻度でやって来て、近くの駅で急行電車にすぐに乗り換えることができて、大きな街まであっという間に運んでくれるという環境を整えなければ、乗客も積極的に利用しようとは思えないでしょう。

改札口からは誰も出てくることなく、終電が行ってしまうとちょっとした寂寥感が漂います。
これであとは、東京方面から20分後と1時間後に合わせて二本くるだけ。
せめてその時ぐらい、下車客がいてほしいものだと思うのですが、実は駅前や街全体ももうすっかり静かになっていて、真っ暗な中に駅の電灯だけがやけに明るく、その分だけさらに寂しさが際立っているのでした。


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